退職金の受け取り方を検討する際、一括受取と年金受取のそれぞれで手取り額をどう見積もればよいか、考え方の手順を整理します。
ステップ1: 一括受取の税額を計算する
退職金の額・勤続年数・役員かどうかを使い、退職所得控除・1/2課税(または短期退職手当等・特定役員退職手当等のルール)を適用して、所得税・復興特別所得税・住民税を計算します。退職金手取りシミュレーターで自動的に計算できます。
ステップ2: 年金受取の場合の年間の手取りイメージを立てる
年金として受け取る場合は、受け取る年数・年額を仮定し、その年の公的年金等控除・他の所得(公的年金、給与、事業所得等)を踏まえて、雑所得としての税額を見積もります。年ごとに他の所得の状況が変われば、税額も変わる点が一括受取との大きな違いです。
ステップ3: 受け取り期間全体で比較する
一括受取は一度に税金がかかりますが、年金受取は複数年にわたって少しずつ税金がかかります。単純にどちらが「得」かを比べるには、受け取り期間全体(例えば10年間)での税額の合計を比較する必要があります。
ステップ4: 税金以外の要素も考慮する
一括受取は自分で運用・管理する自由度が高い一方、使いすぎるリスクもあります。年金受取は計画的に生活費に充てやすい一方、インフレへの対応や、途中で受け取り方を変更できない制度もある点に注意が必要です。税額だけでなく、こうした管理のしやすさも含めて判断することが大切です。
正確なシミュレーションは専門家に依頼を
年金受取を含めた複数年にわたる税額シミュレーションは、他の所得の見込みなど不確定要素も多く、正確な比較には専門的な知識が必要です。大きな金額を左右する判断のため、税理士やファイナンシャルプランナーへの相談をおすすめします。
本計算は概算です。実際の税額は勤務先への申告状況・iDeCoとの合算等により異なります。正確な金額は税理士・税務署にご確認ください。
出典: 国税庁「退職所得」「雑所得(公的年金等)」関連公表情報