早期退職・転職等で勤続年数が短いケースを、具体的な数字で確認してみましょう。勤続3年、退職金500万円、一般従業員(役員ではない)と仮定します。
ステップ1: 退職所得控除額を計算する
勤続3年は20年以下なので、次の式を使います。
退職所得控除額 = 40万円 × 3年 = 120万円
ステップ2: 差引額を計算する
差引額 = 500万円 − 120万円 = 380万円
ステップ3: 短期退職手当等のルールを適用する
勤続5年以下のため「短期退職手当等」に該当します。差引額380万円は300万円を超えているため、次の式を使います。
課税対象額 = 150万円 +(380万円 − 300万円)= 150万円 + 80万円 = 230万円
もし通常のルール(1/2課税のみ)が適用されるなら課税対象額は190万円(380万円×1/2)になるところ、短期退職手当等のルールにより230万円と、40万円多く課税対象になっています。
ステップ4: 税額を計算する
課税対象額230万円は速算表の「329.9万円以下・10%・控除9.75万円」の段にあてはまります。
所得税 = 230万円 × 10% − 9.75万円 = 13.25万円
復興特別所得税 = 約2,783円
住民税 = 230万円 × 10% = 23万円
税金の合計 = 約36.5万円
手取り額は、500万円 − 約36.5万円 = 約463.5万円です。
ご自身の退職金・勤続年数での概算は、退職金手取りシミュレーターで確認できます。
本計算は概算です。実際の税額は勤務先への申告状況・iDeCoとの合算等により異なります。正確な金額は税理士・税務署にご確認ください。
出典: 国税庁タックスアンサー No.2740「短期退職手当等」関連公表情報