自営業・フリーランスの方には、会社員のような「退職金」制度は基本的にありません。ただし、自分で退職金に近い仕組みを作れる公的な制度がいくつか用意されています。
小規模企業共済|自営業者向けの積立制度
小規模企業共済は、自営業者や小規模企業の経営者が加入できる、国の機関(中小企業基盤整備機構)が運営する共済制度です。毎月一定額を積み立て、廃業・引退時などに共済金として受け取れます。受け取り方によって「退職所得」として扱われる場合があり、会社員の退職金と同じように退職所得控除が適用されることがあります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)も活用できる
自営業者はiDeCoにも加入でき、会社員より掛金の上限額が高く設定されています。iDeCoを一時金で受け取る場合も「退職所得」として扱われ、退職所得控除が適用されます(小規模企業共済と両方受け取る場合は、控除額の重複に注意が必要です)。
どちらも「自分で積み立てる」制度である点に注意
会社員の退職金は勤務先が積み立てて支給するものですが、小規模企業共済・iDeCoはどちらも自分で掛金を拠出して積み立てる制度です。「税制優遇はあるが、原資は自分で用意する」という点は、会社員の退職金とは性質が異なります。
制度を組み合わせる場合の注意点
小規模企業共済とiDeCoを両方受け取る時期が近いと、退職所得控除額の計算で重複調整が行われる場合があります(会社の退職金とiDeCoを両方受け取る場合と同様の考え方です)。受け取り時期の計画は、税理士や制度の窓口に相談しながら進めることをおすすめします。
小規模企業共済・iDeCoを一時金で受け取る場合の概算は、掛金の積立期間を「勤続年数」に見立てて退職金手取りシミュレーターで試算の参考にできます(正式な計算には制度ごとの細かいルールがあるため、あくまで目安としてご利用ください)。
本計算は概算です。実際の税額は勤務先への申告状況・iDeCoとの合算等により異なります。正確な金額は税理士・税務署にご確認ください。
出典: 中小企業基盤整備機構「小規模企業共済」・iDeCo公式サイト関連公表情報